いかにすればものごとの本質を見抜くことができるのか、
どうすれば、本質的な思考ができるのか。
最近そんな「考え方」についてよく考えます。
どういう風に考えたらあんな意見が出てくるのか、
どんな思考回路になっているのか、
そもそも自分で考えるとはどういうことなのか、
疑問が堂々巡りしています。
もう、このタイトル見て、「おぉ、まさにこれやん!」
と叫んでいました。(心の中で)
読了後感じたのは、「考え方」というよりは物事の見方、どういった目線で見るかということにフォーカスされている本でした。新たな視点を得て、そこから見える景色で考えるようにすれば、自分の考えが生まれる、といった感じです。
ニュースや新聞の情報だけで判断、納得するんじゃなくて、その裏で何が起きているのかを想像する力が「考える」力ということです。
本書は目次だけ見ても面白いです。新たな視点を得ることができます。
引っかかった所をいくつか紹介します。
備忘録的タイトル
タイトルだけで十分分かるtips的なものをピックアップ。
仮説を立てる→独断、偏見で→断定する。
結論をとにかく出す。
「行動」しながら考える。
動あれば反動がある。
3つの要素に分ける。
迷いは未来への投資。
自分の本分を果たすことで、世の為になる。
変化の前に普遍に目を向ける。
歴史から考える
どんな時代も情報は歴史に還元する。
今の時代だけを見ていては、その情報が妥当かどうかの判断がつきません。
歴史は繰り返す、と言われています。過去の歴史を知ることで、今を判断する材料にすることができます。
世の中の出来事の本質的な部分は繰り返されているということですね。
逆説の世界を愛する
世界はパラドックス(逆説)で成り立っている。
ダイエットしたいけど、食べたい。お金が無いけど、買い物したい。いらないけど、欲しい。etc
人は論理的な存在と思われがちですが、実際は矛盾の固まりのような生き物です。
大事なのはその逆説、矛盾を否定するんじゃなくて、それすらも大きな愛で受け入れることで、ものごとをより深く考えることができます。
世と人は元来うまくいかないもの
人は世の中といかに折り合って生きていくか、それは太古からのテーマ。
最近、書店等に行っても、生き方、働き方の書籍が無数にあります。おそらくそれだけ今をどう生きるか、という点に関心が集まっているのかなと感じます。
ただ、この「生き方」というテーマは古代ギリシャの時代から人々を悩ましてきた問題だったんです。別に現代の人間が特別悩んでいるテーマでは無かったんですね。
そう思うだけで少し気が楽になります。
そして、元来、「世と人はうまくいかないもの」を前提に考えることで、次のステージにいけるんですね。
ふと浮かんだ疑問を封じ込めない
ふとわいた疑問を封じ込めず、突き詰めて考えることで真実が見える。
職場や、議論の場では論理的に話をしろだの、論理的に説明しろだの、まま言われます。
白黒はっきりしたものは分かりやすいですが、それだけで判断してしまうのもまた危険をはらんでいます。
論理思考が必ずしも常に正解とはならないからです。
「なにか腑に落ちない」「違和感を感じる」そんな感覚的なものは否定される傾向にありますが、
時にはそういった感性が重要になってくる場合もあります。
動物的な皮膚感覚とで言うのでしょうか。
なんでも鵜呑みにするのでは無く、疑問、違和感を感じた時にはその原因を積極的に追求する姿勢が大事です。そこから新たな思考、発想が生まれることもあるからです。
危機はまず、人心の変化に現れる
人々の心の変化が大きくなった先に、実際の変化としての「出来事」が起きる。
事件や、革命はその出来事だけをフォーカスされがちですが、実際にはその出来事が起こるもっと前から人の心が変化し始めているということです。
その、人の心の動きを察知することで、これから起こる出来事の予兆に気づくことができます。
最近の中国は正に人の心が大きく動いているのを感じます。
あらゆる感情が高まってきています。その感情が大きくなることで、デモや破壊活動が発生しているんですね。
人の心の変化から危機を察知する、これポイントです。
さいごに
全ての起点になるのはやっぱり「人」ということを再確認しました。
大きなモノゴトも始まりは「人」という点が起点です。
その点が、集まり線になり面になって、世界は動いていくということ。
「人」という点の考え方が変わることで、世界は変わっていく。
ガンジーも言ってましたね。
「世界を変えたければまず、自身が変化となれ」
本質を見つめ、思考して、自分を変えて、世界をより良い方へ変えていきたい。
再確認しました。
ではまた!