パーマカルチャー(持続可能な暮らし)の聖地、「鴨川地球生活楽校」に行ってきた。

どうも、@takasugiuraです。

10月15日にふと自然を求めて房総の最南端を目指してドライブしてきました。
その途中で以前から気になっていた千葉県、鴨川の釜沼という所にある、「鴨川地球生活楽校」に飛び込みで行ってみました。

新・里山の教科書の鴨川地球生活楽校 Kamogawa Earth School

アポなしだったので、本当に現地だけ見れればいいやと思って行ったのですが、運良く主催されている方がおられたのでお話を聞くことができました。せっかくなので簡単に現地レポートしたいと思います。

高速を降り、ひたすら山道をウネウネ30分ほど走るとその場所に着く予定でした。

学校の看板でも立ってるだろうと思い軽い気持ちで向かっていたのですが、それが何も無かったのでかなり現地付近で迷ってしまいました。

ほんとに何も目印が無く、スマホのマップと住所だけを頼りでした。携帯の電波があったのが幸いでした。
 

ザ、里山

そんなこんなでなんとか到着したところがこんな所です。


見渡す限り、緑に囲まれた里山です。

棚田が有名な地域らしく、いたる所に棚田があります。最近は棚田オーナー制度というものがあり、都会の人でもコメ作りに参加できるみたいです。

いやぁ、空気が半端無くキレイです。こんなに清々しい空気を吸ったのはいつぶりだろうか。そして静か。

ノイズが全くありません。あるのは自然のさえずりと、近所の人がなにやら作業してる音だけ。

そして、ひたすら一本道を上っていくと一件の古民家がありました。
ここにも何も看板的なものが無かったので、普通の人の民家だったらどうしようとソワソワしながら古民家に突撃しました。

すると、幸い運営者の方がおられたので軽く話を聞くことができました。
 

林さんに出会う

今回、お話を聞けたのは林菜穂子さんというこの学校の主催者である林良樹さんの奥さんです。ご一緒に学校運営や地域通貨の運営をされてるそうです。

もうこの鴨川に移住して12年になるそうです。お子さん2人と旦那さんの4人で生活されています。

古民家は格安で借りている代わりに、修繕、補修は自分たちでしないといけないようです。築200年ほどになる古民家、初めはお化け屋敷みたいで住むのもままならなかったようですが、今では小綺麗にされて住みやすい感じになっています。

夏は涼しく、冬は超寒いらしいです。古民家なんですきま風が半端ないそうです。冬は石油ストーブとかでは全く刃が立たないようで、薪ストーブを常用しているとのこと。

やっぱり古民家は冬をどう乗り切るかがポイントなのですね。
薪は近所の材木屋からタダでゲットできるみたいなんで、エネルギーコストは掛かりません。

インフラ系は現状電気と水道は利用しているとのことでした。今後は裏にある井戸の利用やソーラーパネルでの自家発電にもトライするとのことでした。
 

糞尿コンポストが熱い!

興味深かったのは糞尿コンポストです。糞尿を70℃ほどの高音で発酵させ、堆肥を作るとうものです。高温で処理するため、いやな臭いが全くしないそうなんです。実際に臭いを嗅ぎにいきましたが、全然臭いがしませんでした。

自分たちの排出する糞尿が肥料になるんです。昔は当たり前に行っていたものが、現代では単なる廃棄物となっています。化学肥料なんて使わなくても都市部には豊富に天然の肥料があるのに垂れ流している。この現状、どれだけの人が認識してるんでしょかね。

ヨーロッパの方ではこの糞尿からバイオガスを生産して活用している地域があると聞きます。糞尿の有効活用、これからのトレンドにしていきたいですね。

話を戻します。
 

林さんの日常

林さんの日常についても少し聞かせて頂きました。
学校自体は月に1回だけなので、それ以外の時は家の修繕や草刈り農作業、地域通貨関連のミーティング、地元イベントへの参加、企画等日々忙しくされているそうです。

とにかく草刈りが一番大変というのが印象的でした。

ぐるっと家の周り(といってもかなり広大なエリア)と刈り終えると、また刈り始めた所が生えて来ているといった状態だそうです。特に夏場の雑草の生命力は半端ないとのことでした。どこでも雑草は強いんですね。

こんな里山で家計はどんな感じで回っているのだろうと気になったのですが、初対面でそこまではさすがに聞けませんでした (; ^ω^)

最後にパシャッと記念撮影☆充実したひと時でした。
林さんありがとうございました。

 

炭焼き窯のおじいちゃん

その後、帰る途中に近所にあった炭焼き窯のおじいちゃんに引き止められ、炭窯の火入れを見学していきました。
窯と作業場です。

出来上がった炭の仕分けをしています。

火を入れた瞬間です。意外とあっさり点火しました。

モクモくと窯から煙が。

この火入れから炭の完成まで5日間くらいかかるそうです。2日目以降は24時間燃やし続けるそうです。想像するだけでも大変な作業です。地域の人が集まって一緒に作業をしている姿はなんか微笑ましい感じでした。仕事でありコミュニティであり、日々の娯楽であり、って感じでみんな楽しんでされているのが印象的でした。
 

千枚棚田

そして、帰り際に近くにあった棚田の有名な所もサクッと見てきました。
千枚棚田です。

東京から最も近い棚田として結構有名だそうです。

あまり、観光地等には興味が無いのですが、炭焼きのおじいちゃんが「良いよ」と言っていたので一応行ってみました。

田植えの季節は一面に水が張って美しいんだろうなぁと思いを馳せながら棚田を後にしました。

おまけ

帰り際、内房に沈む夕日を見ようと海岸沿いまで行くも天候に恵まれず、こんな感じでした。

一瞬太陽が 顔を出した瞬間空が赤く染まりました。これは美しかった。

さいごに

山あり、海ありと本当に自然豊かな環境でした。
東京の近隣でもこんなに豊かな自然があるということが驚きでした。

そして、林さんの日々の生活自体が自給的な暮らしの実験になっているという現実。
自宅、庭、裏山全てが実験場という素晴らしい環境。

私もそんな自給的、実験的な暮らし憧れます。しかもライフコストは恐ろしいほど低い。
実験自体のコストも低い。

都市部では何をするにもお金が掛かります。畑を借りる、肥料を買うetc…。

やはり自給的な暮らしを志向するなら土地、場所が欠かせません。
土地、地面は自然と私たちを結びつける唯一の場所なんだと感じます。人は土地から離れては生きることはできないんです。都会にいるとついそんな当たり前のこと忘れがちになります。お金さえあればなんでも手に入ってしまいますからね。

最近いつ土を触りましたか?

私自身もベランダでもいいから少しづつでも自給的な暮らしにシフトしていこうと思います。

ではまた!

 


スペクテイター〈25号〉
幻冬舎 2012-06-07
売り上げランキング: 39644

ソーシャルデザイン (アイデアインク)
朝日出版社 2012-01-10
売り上げランキング: 6232
<hr>
タイトルとURLをコピーしました